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そもそも発酵食品って何ですか?

最終更新日:2026/03/23 20:31

発酵食品ってなんですか?|おなかトーク第5回
発酵食品ってなんですか?

発酵食品ってなんですか?
― 野村乳業「おなかトーク」より ―

音声メディア「おなかトーク」。
今回は「そもそも発酵食品って何ですか?」というテーマでお届けしました。

「発酵食品って、体にいいですよね」と言われると、なんとなく「はい」と答えたくなる。
でも「じゃあ発酵って何ですか?」と聞かれると、少し言葉に詰まってしまう――そんな感覚、あるかもしれません。

お味噌、納豆、ヨーグルト。なんとなく良さそうなイメージはあるけれど、どうやってできているのか、何が体にいいのか、そもそも発酵って何なのか。意外と、ちゃんと知る機会は少ないものです。

今回の「おなかトーク」では、そんな“当たり前だけど説明できないこと”をテーマに、野村乳業のメンバー3人で、ゆるく、でもちょっと深く語り合いました。




発酵と腐敗は、同じもの?

「発酵って、そもそも何なんですか?」という問いに対しての答えは、とてもシンプルです。

発酵とは、微生物が食べ物を分解し、人にとって有益な変化をもたらすことを指します。

実は「発酵」には、2つの側面があります。
ひとつは、外で発酵された食品を摂ること。つまり、発酵食品を食べることです。
もうひとつは、おなかの中で発酵を起こすこと。すなわち、腸内で発酵を促すものを摂ることです。

外から与えるだけでなく、おなかの中の環境を“育てる”発酵も、ぜひ日々の生活の中で意識してみましょう。

もう少ししくみの面から言うと、発酵とは、微生物がエサを食べてエネルギーを生み出す活動のこと。

ここで面白いのが、「腐敗」との違いです。実はこの2つ、本質的には同じ現象です。違いはただ一つ、人にとって都合がいいかどうかにあります。

おいしくなれば「発酵」、食べられなければ「腐敗」。私たちがそう呼び分けているだけで、微生物からすればどちらも同じ活動です。

この視点に立つと、発酵食品は人間の経験と知恵の積み重ねの中で育ってきたものだと感じられます。

発酵と腐敗の違い



発酵食品は、ぜんぶ同じじゃない

発酵食品というと、なんとなくひと括りにしてしまいがちですが、実際には使われている微生物は大きく3つに分かれます。

・カビ(麹菌)
・乳酸菌(細菌)
・酵母

ヨーグルトは乳酸菌、パンやワインは酵母、味噌や醤油は麹菌。同じ「発酵食品」でも、関わっている生き物はまったく異なります。

だからこそ、「どれか一つを食べていればOK」ではなく、いろんな種類を取り入れることが大切になってきます。

発酵食品の種類



「ヨーグルトだけ」でいいの?

腸活の話になると、「ヨーグルトを食べています」という方はとても多く、それ自体は良い習慣です。

ただ今回のトークでは、「麹もいいし、酵母もいいし、いろいろ試してみたらいいですよね」という話も印象的でした。

ヨーグルトを食べている人は味噌や麹を少し取り入れてみる。逆に味噌中心の人は乳酸菌を意識してみる。

そうして少しずつ幅を広げていくことは、腸内で起こる発酵のバリエーションを豊かにすることにもつながります。

そんなふうに、ほんの少し幅を広げるだけで、食生活はぐっと豊かになるという感覚です。




発酵は「おいしさ」をつくっている

発酵の魅力のひとつは、「おいしさ」を生み出していることです。

例えば味噌の旨味は、微生物が大豆のタンパク質を分解してアミノ酸を作ることで生まれます。

乳酸菌は酸味を、酵母は香りをつくる。それぞれの菌が持つ特徴が、食べ物の味わいを形づくっています。

興味深いのは、菌は別に「おいしくしよう」としているわけではないということ。ただ生きて活動しているだけです。

その結果を人が見つけ、環境を整えて活かしてきた――この関係性に、発酵の面白さがあります。




同じ味にならない理由

発酵食品には、「同じものができない」という特徴もあります。例えば手作りの味噌やキムチ。同じ材料、同じレシピでも、なぜか味が変わります。

その理由のひとつが、環境や人の手にいる菌の違いです。

家の空気、温度、湿度、そして作る人の手。そうした要素が重なり合って、少しずつ違う味になります。

だからこそ、発酵食品には「個性」があり、毎回違う面白さが生まれます。




取りすぎないという視点も大切

発酵食品は体にいい――これは確かです。ただし、「たくさん食べればいい」というわけではありません。

キムチや漬物は塩分が多くなりがちですし、ビールも発酵食品とはいえ、飲みすぎれば負担になります。

だからこそ大切なのは、バランスよく取り入れることです。

さらに今回のトークでは、「何を摂るか」だけでなく、「何を摂らないか」も大事という話も出てきました。

腸活は足し算だけでなく、引き算の視点も必要だという考え方です。




まとめ|発酵は「一緒につくるもの」

発酵食品は、微生物と人が一緒につくっているものです。菌が活動し、人が環境を整え、時間をかけて出来上がるからこそ、同じものでも違いが生まれます。

そしてその働きは、食べたあと、体の中でも続いていきます。

「なんとなく体にいい」から、「ちょっと知って選ぶ」へ。今回の内容が、そのきっかけになれば嬉しいです。

「おなかトーク」では、こうしたテーマをゆるく、でも少し深く語っています。ぜひ音声でも、その空気感ごと楽しんでみてください。

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